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ナショナリズム的な帰属意識みたいなものはどこにでもある。
Aという団体に所属しているから、その人がA的な人間だという保証なぞどこにも無い。
例えば、小説なんかでもそうで
「〜の読者は、〜な人間だ。だから、駄目だ」
という流は意識的に、もしくは無意識的に繰り返されている。
しかもこの流れの中で厄介なのは、自分が所属している領域が攻撃された時である。
「上遠野浩平の読者は馬鹿ばかりだ」
と言われれば、多分俺だって怒るだろう。多分皆だってそうだ。無関心でいられるのは、本当はそこに所属していないだけなのだ。
けれど、こういう流れが生み出した歴史っていうのは、ナチのファシズムだったりするんだよな。
つまらん帰属意識など持たずに、自身に誇りを持てばいいんだよ。
それと、自惚れを捨てれば世界はマジで平和になる。
自分が、優秀で世界に誇りを示せる日本民族だなどという考えがなければ太平洋戦争も起こらなかった。
ただ単純に自分は日本に育てられただけなのだ、と割り切る意識があればナショナリズムの欠点を克服できる。
帰属意識を捨て、自分自身の面倒は自分で面倒を見ろ。
国も法律も、便宜上の囲い・ルールに過ぎない。
そして、自分以外のモノをあんまり嫌ってくれるな。
人の悪口を言うな。
他者を否定するな。
国は本当に十分に働いてくれている。
今あるもので我慢するのが、本当は一番いい。