破瓜参る

 今日は墓参りだ。大いに墓参る。ウチのお墓は、なんだか北辰集やネルガルのエージェントが潜んでいそうな墓地だ。
 しかし、どうやら私の覇気に押されてか、北辰集もネルガルのエージェントも現れなかった。


 ところで、僕も死んだらこのお墓に入るのだなと考えたら、とても不思議な気持ちになった。婆ちゃんは既にこの中に入っているし、爺ちゃんも親父もお袋も弟も死んだらみんな此処に入るらしい。僕が生まれる前の人はずっとこうしてお墓の中に入ってはいるし、僕が生まれた後の人もこれからお墓の中に入るらしい。
 妙な気分だった。死ぬのは怖い。