2004-01-27 小説家・乙一氏に対する言及 小説 僕が思うに、乙一氏の小説には文学としての価値は無い。 あっと驚くミステリ的なトリックには僕も楽しませてもらっているが、それだけだと思います。 乙一氏は現代日本に潜む病巣も、若者の苦悩も描いてはいない。 確かに売れているのかもしれないけれど、文学としての価値は佐藤友哉氏の方が高い。 乙一氏の文章はすっきりまとまっていて綺麗なのだけれど、文それ自体に対する奥深さが足りない。 意味深な物言いをしろとか、過剰な演出をしろとか言っている訳ではない。 人間の心の奥の奥を捉え切れているとはとても言い難い。