三国志・全人物列伝 (フタミ文庫)作者: 瀬戸龍哉,中野元出版社/メーカー: 二見書房発売日: 1999/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る

 三国志大戦の影響で三国志そのものへの興味を膨らませる私ですが、怠け者の私としてはとにかく美味しい部分だけを楽しみたい。
 文庫の棚の中国文学をぼんやりと眺めていたら、そんな私にぴったりな本をこの前図書館で見つけた。
 人物を一人一人取り上げて、その主だったエピソードを紹介している。三国志大戦の武将カードの裏を詳しくしたようなそんな感じ。人物ごとの紹介だけれども、時系列に沿って紹介されているので物語の流れをつかみやすい。


 好きな武将から読み始めて、三国志大戦に登場した武将を中心に読み進めて昨日知りたい武将の分を大体読み終えました。
 陳武って本当に黄色い肌に赤目だったんだろうか。荀紣は美男子だったらしいんだけれども、史書に記載されていることに基づいているんだとしたら現代の感覚ではどんなもんなんだろう。


 武将に限らず三国志に登場する人間が輝いて見えるのは、常に命を賭していたからこその輝きだと思う。死ぬか生きるかの瀬戸際で生きているからこその、本当の強さと研鑽。
 三国志の英雄達のことを思うと、彼らをネタにゲームに勤しむ僕達は本当に正しいのかとたまに思ったりする。戦争を肯定することは得てして周囲からの顰蹙を買いがちだけれども、平和ボケの善人面で地球の資源を食いつぶす今の社会への不信もないわけではありません。そして自分もその人間の一人であるし、"ゲームが好きな"類の人間のマナーが悪い状況を見ると尚更嫌悪感を覚えなくもないです。