こういう本を書こうと思ったもともとの理由は、「自殺はいけない」っていうよく考えたら何の根拠もないことが、非常に純朴に信じられていて、小学校で先生が生徒に「命の大切さ」なんていうテーマが作文を書かせちゃうような状況が普通にあって、自殺する人は心の弱い人なんてことが平然と言われてることにイヤ気がさしたからってだけの話だ。「強く生きろ」なんてことが平然と言われてる世の中は、閉塞してて息苦しい。息苦しくて生き苦しい。だからこういう本を流通させて、「イザとなったら死んじゃえばいい」っていう選択肢を作って、閉塞してどん詰まりの世の中に風穴を開けて風通しを良くして、ちょっとは生きやすくしよう、ってのが本当の狙いだ。(鶴見済完全自殺マニュアル』)