GA 芸術科アートデザインクラス (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: きゆづきさとこ出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2006/09/27メディア: コミック購入: 12人 クリック: 156回この商品を含むブログ (245件) を見るふおんコネクト! (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: ざら出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2007/03/27メディア: コミック購入: 3人 クリック: 54回この商品を含むブログ (70件) を見る

 『あずまんが大王』から始まり、まんがタイムきららの台頭へと続く「萌え4コマ系」。
 各漫画家がそう呼ばれることをどう考えているのかは分かりませんが、話としての一つの完成系である「起承転結」と「キャラクター萌え」を両立させることは結構高度なことなんじゃないのかなぁ、と思いつつ「萌え4コマ」というのは一種の究極系なんじゃないのかと思うのですよ。『トリコロ』の連載再開と、『らき☆すた』と『ドージンワーク』の(出来はともかくとしての)アニメ化と一見元気な市場に見えます。
 本屋の大判サイズのコーナーを見たり、それでなくても先のまんがタイムきららを読めば、その賑わいというか粗製濫造っぷりというかが分かります。形式主義に落ちたらその業界は廃れるよねというか。


 賑わっているのか模索しているのか分かりませんが作品が多いのは事実。その中で、この二作は白眉というか、背の高いドングリというかとりあえず頭一個分抜き出て面白いと思う。


 『GA芸術科アートデザインクラス』の方は「おっとり・無邪気・ボーイッシュ・姉御・クール」の基本的な性格分けされたキャラクター達が、良くも悪くも一般的というか模倣的。
 キャラクター分けが基本に忠実すぎる気もするけれど昨今のコメディ寄りのコミックスの中では上手く描き分けてる。ネタとキャラクターが上手く噛み合って自然な感じに仕上がってる。


 『ふおんコネクト!』の方は若干内容全体のテンションが高め。そのためGAに比べて慣れるのに時間がかかるけれども、萌え4コマは好きだけど最近は飽きてきたなぁ、という人向け。
 この面白さはイマイチ言語化できないという表現は卑怯ですかね。非日常的なアクションを自然にこなしていてそれが全く不自然ではないというか、キャラクターがボケているのにそれに妙に納得してしまうというか。


 『トリコロ』の時も思ったけど、4コマの起承転結の他に裏でキャラクターの複雑な事情を匂わせるのが流行なんですかね? 「離婚」とか「親が死んでる」とか「トラウマ」持ちだとかそういう設定を好む手合いが萌え4コマ系に多い気がする。
 話の構成に制約がある以上、過激な設定でキャラ立てする必要があるんだろうか。




 まんがタイムきらら連載の『ふおんコネクト!』に関してはオフィシャルではお試し漫画が読めます。