ボサ・ノヴァ

id:inkjetさんへ
http://d.hatena.ne.jp/inkjet/20040128#1075263443
私にはまだ死に対する考えが纏まっておりません。
なぜなら私は、まだ死んだ事がありませんし、
死にかけた事すらありません。
私にとっては「現在の絶望」が「未来への死」としてのイメージもありません。
これから何か起こるわからない、一秒先の動き続ける未来に対しても僕は一杯一杯です。
死者は死を知る事は出来ませんし。
後に残される物も死を知る事は出来ません。
ただ、芸術家が精一杯死者を慰める。
それが言葉としての「死」の概念では無いのかと僕は思うのです。
だから僕は、「死への誘い」が「安らぎ」とも思えません。「絶望」とも思えません。
悪戯に「死」を面白がってはいけないと思うのです。
病床に耽る人の中には、きっと死を目の当たりにした時は恐れを抱くと思うのです。
個人を集めて集団と成すのか、集団を分かち個人と成すのか。
芸術が語る死は、常に死者への慰め、残される者への慰め。
それが、id:inkjetさんの音楽を聴いて僕が汲み取ることの出来た「死」です。