読了報告 阿智太郎『おちゃらか駅前劇場』

 『12月のアルバイト』他四篇が収録されています。
 『サングラスの奥で』は反則な内容だよなぁ(泣。
 阿智太郎の作品は大抵、馬鹿話なのだけれど、プロットはしっかりしています。阿智太郎は不思議な人だなぁ。
 そして、この人は小説の中で『家族』を大切にしている人です。今時のライトノベルで『家族』をこんな風に描ける人は珍しいです。
 どうしても若いうちは家族の事を煩わしいと感じてしまいがちです。しかし、阿智太郎は親が子供を愛している事、兄弟が互いを大切にしている事を素直に受け止めています。
 その事を作品に上手く練り込んでいます。
 また、『僕は石川!!』『僕は生臭い殺し屋』の中に『陰からマモル』の原型を感じました。