読了報告 はやみねかおる『僕と先輩のマジカル・ライフ』(ISBN:404873508X)

 なんだか、久しぶりに安心して読めた本でした。
 はやみねかおるの作品の魅力。それはやはり等身大のキャラクター達。彼らは等身大なのだけれど、個性豊かであるということ。
 これもやはり学校の先生の経験を経たからこその賜物でしょう。ところどころ、勉強をしない若者達を叱責するような表現があるのも、もはや虹北シリーズ以来の常套句。
 文章が軟らかすぎて物足りない感じがするものの、最初から最後まで面白く読めました。
 次第次第に角が取れていく主人公の変化(成長?)の様も良かったです。


 ただし、構成が緩過ぎるのはどうにかなりませんか。なんといいますか、はやみねかおるテンプレートみたいなものがあって毎回同じパターンに過ぎすぎる。


 トリック事態は分かりやすい。分かりやすいけど、意外と気づかないところを突いてくる。
 まあ、私はミステリーは読まない人間なんですが。


 購入するまで勘違いしていましたが、表紙のおんにゃのこは『先輩』じゃないんですね。