農協月へ行く (角川文庫 緑 305-14)作者: 筒井康隆出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 1979/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (22件) を見る

短編集。ジャンルを問わない自由奔放な想像力が素敵。


印象に残っているのが『農協 月へ行く』『経理課長の放送』
特に後者はとあるラジオ局の一日の放送をそのまま文章におこしたという設定の小説なのだが、ラジオから"聞こえている(放送されている)言葉"しか描写されていない。
それにも関わらず、その背後(裏)のドタバタをその一人の人間の言葉のみで想像させられる。
とても読んでいて面白い。


『読む』ことの楽しみを覚えさせる一冊でもあり、『想像する』ことの味わいを教えてくれる一冊。