俺も述べたいセカイ系
(http://d.hatena.ne.jp/hissa/20040126#p2)(id:hissaさん)
(http://members.at.infoseek.co.jp/toumyoujisourin/jiten-bungaku.htm)
(http://members.at.infoseek.co.jp/toumyoujisourin/jiten-hikiage.htm)
あー、一通り上のサイトを読んでみたのだけれども、私にはさっぱりな所が…。
僕が大塚英志さんを知ったのも、ライトノベルを知ったのもまだ一年弱しか経っていない。
じゃあそれ以前、俺は何していたかっていうと、夏目漱石を読んでいて、脇でアニメ絵の小説を読んでいる連中を冷たい目で見ていた。(アニメの解説本とか、正直勘弁してください)
だからなのか、自分も片足突っ込んでいるのに(身も蓋も無い言い方をすれば)オタク系人間に対する嫌悪感が未だに消え去っていない私。
セカイ系批判が辛い昨今、どうやら私が好んでいるアニメも漫画もセカイ系だというのが分かった。
人によっては違うのも重々承知だけど、僕はセカイ系を「とにかく自分と向き合う事」が「自己認識が自分の中の枠組みとなった」
と解釈してやまない。
ただ、他人を拒絶し続ける閉鎖的なセカイは嫌なのだけれど。
オリジナリティとか学習とかパロディとかアイデンティティとか適応とか成長とか。
そういうものをどう扱うのか、がこれからのセカイ系小説の課題だと僕は思う。
佐藤友哉『フリッカー式』
他の本読みさんのサイトでは悪い評価しか聞かなかったから、今まで買うのも控えていたのだけれど、これで面白かったら人生損してるよな、自分の感性で面白さを評価したいなと思ったので実際に読んでみる事に。
なんだ、面白いじゃないですか。
でもまあ、これを面白くないと言う奴の気持ちも分かる。
オチが取って付けた感じなので、ミステリ筋の本読みさんには気に入られ無かったんでしょうね。
でも、改めて何が面白かったのかと問われると実は困る。
「何が面白かったんだろ?」
そういう読後感ばかりが残る。
いや、面白かった、面白かったんですよ!?
でも、気がついたら僕は本にたくさん線を引いていたので、それを辿れば分かるかな、とこの日記を書きながら本書を読み返す。
多分、佐藤友哉さんは単語選びと文章並べが巧みなんだと思います。それと、既成文化に対する挑戦的な描写とか。
人間を記号化したり、そこから解き放ってみたり。色々やっているうちに物語が終わって、驚きの結末。
ミステリ・推理小説としてのそれとは違うけれど、驚き・衝撃・秀逸な結末だったとは思うし。
実は西尾維新さんよりもデビューが先だったりする人。
頑張れユヤタン。なんだか、『クリスマス・テロル』の後書きが、『ファウスト』のインタビューが破綻的だけど。頑張れユヤタン、いやマジで。頑張って面白い小説を書いて欲しいと思う人です。
おまけ 小説家とお土地柄
環境が人を育てる、とか何とかという言葉を聞いた事がある気がする。
「そんなわけない」とか言う人がいるかもしれないけれど、それに反駁するのも何も結局は環境が起因しているわけで。環境に反抗してもしなくても、それは環境に育てられているって事なんでしょうね。
で、山形県出身の小説家で思いつくのは井上ひさしさんだけ。あと「ひょっこりひょうたん島」の人だけど知っているかな? あと、俳句の斎藤茂吉。
あと僕の郷里には世界の良心―安達峰一郎、詩人―武田勇治郎がいるんですけど、誰も知らないんだろうな。
参考URL(http://www.town.yamanobe.yamagata.jp/yakuba/hito/)